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【転職】ATSに刺さる職務経歴書キーワード大全(職種別)【ライフハック】

読者の皆さんは、同じ実力なのに書類選考の通過率が妙に違う、その差の正体を感じたことはありませんか。多くの場合、ATS(応募書類管理システム)が拾う「語彙」と「配置」の設計が分かれ目になります。本稿は、職種別に“刺さるキーワード”を具体例つきで整理し、どこに、どんな形で置けば機械にも人にも届くかまで踏み込みます。完成すれば、あなたの職務経歴書は検索に強く、再現性ある通過率を生む“設計図”に変わります。机上にレジュメを置き、かちり、と心のスイッチを入れて、すぐ使える言い回しを手に入れましょう。

ATSの基本とキーワード戦略

仕組みを踏まえた置き場所の決め方

ATSは職務要約・職務詳細・スキル・資格・実績の各ブロックを構造的に読み取り、名詞(職種名・ツール名・領域)と動詞(役割・貢献)を中心に照合します。まずターゲット求人の「必須」「歓迎」から見出し語を抽出し、職務要約とスキルに同義語込みで配置してください。詳細・実績では、その語を“数値+対象+期間”とワンセットで再登場させます。詰め込み過ぎで読みづらくなるという反論もありますが、ATS対策では「見出しで網羅」「詳細で証明」の二段構えが最も安定します。採用担当が読む段階でも、“見出し語の回収”が素早くできるため、可読性はむしろ上がります。

キーワードの集め方:最短の三段跳び

手順はシンプルです。①転職サイトで類似求人を3〜5件並べ、重複語(例:Salesforce、KPI、リード獲得、SLA、アジャイル)を抽出。②自分の評価シート・日報・議事録から対応する事実(件数・金額・規模・期間)を拾う。③業界標準語を補完(CS→Customer Success、案件化→SQL/商談化率、在庫最適化→回転率/欠品率)。この三段で、「企業が検索する語」と「自分の実績」を橋渡しできます。集めた語は日本語と英語、表記ゆれ(例:GA4/Google Analytics 4、ビッグクエリ/BigQuery)を併記すると当たり幅が広がります。

記法ルール:名詞+動詞+数値+対象+期間

ATSが最も読み取りやすい並びは「名詞(領域/ツール)+動詞(役割)+数値(効果)+対象(誰/何に)+期間(いつ)」です。例:「Salesforce運用を標準化し、商談化率+12pt(6→18%/四半期)を達成」。動詞は“改善・最適化・自動化・再設計・削減・増加・拡大・展開・移行・交渉・合意形成・可視化・設計・実装・育成・分析・検証”などの強い語を先頭に。名詞は一般語と業界語をセットで「請求書発行(Invoicing)」「与信(Credit Risk)」のように示します。数値は母数と期間を添え、「CVR 2.1%→3.6%(+1.5pt/UU20万/月)」のように比較可能にしましょう。

NGと落とし穴の回避策

抽象語(責任感・コミュニケーション力)だけではスコアが伸びません。具体的な行動・成果と結び付け、「週次ステークホルダーミーティングを主導し、仕様の再定義に合意(関係者8部門/2か月)」のように短文化します。略称だけの記載(GA、MA、SFA)も危険で、正式名+略称+バージョンを併記しましょう。社内固有語は言い換え必須です。守秘が必要なら「大手通信」「年商1000億規模」などに抽象化し、実績数値は比率・レンジで置換します。

職種横断で効く核キーワード

行動動詞の芯を作る

採用側が検索しやすい動詞の中核は「達成、改善、最適化、標準化、可視化、再設計、自動化、削減、増加、拡大、立ち上げ、展開、移行、交渉、合意形成、分析、検証、設計、実装、検収、育成、伴走、巻き取り」。英語併記(achieved、improved、optimized、standardized、visualized、redesigned、automated、reduced、increased、scaled、launched、deployed、migrated、negotiated、aligned、analyzed、validated、designed、implemented、onboarded、coached)で拾われやすさが向上します。短文で「動詞→成果→対象」を刻むと、ATSと人の双方に刺さります。

指標で“比較可能”にする

比較されやすい指標は、売上・粗利・CVR・CTR・CPA・CPO・LTV・解約率・商談化率・受注率・在庫回転・欠品率・一次解決率・応答時間・NPS・CSAT・SLA・稼働率・工数・歩留まり・PPM・COGS・リードタイム・OTD(納期遵守)・不良率・MTBF/MTTRなど。記載例:「一次解決率+18pt(72→90%/半年)」「リードタイム−28%(45→32日/年産12万台)」のように母数と期間を必ず示します。

ツール・資格の表記ゆれ対策

ツールは「正式名+略称+バージョン」が鉄則です。Salesforce(Sales/Service Cloud)、HubSpot、Marketo、Google Analytics 4(GA4)、Looker/BigQuery、Tableau/Power BI、Figma/Adobe XD、Jira/Confluence、Notion、Slack、Python(Pandas、NumPy)、R、SQL(MySQL/PostgreSQL)、AWS(EC2、S3、Lambda)、GCP(GCE、GCS、Cloud Run)、Azure、Docker/Kubernetes、SAP、Oracle、freee/マネフォ、PMP、Scrum Master、簿記2級、社労士、情報処理、安全衛生責任者など。求人票の呼称に合わせ順序も調整しましょう。

ソフトスキルは状況と紐づける

単独の「コミュニケーション力」記載は弱くなります。「リモート下のオンボーディングを設計」「部門横断で利害調整し仕様合意」「カスタマージャーニーを共通言語化」など、状況+行動+結果に分解して書くと評価が安定します。

営業・カスタマーサクセス・小売

法人営業(新規/既存)

キーワード:新規開拓、インサイドセールス、アウトバウンド、ABM、テリトリー設計、案件創出、SQL、商談化率、提案書作成、RFP対応、競合比較、クロージング、アップセル、クロスセル、契約更新、パイプライン管理、Forecast、Salesforce、HubSpot、SFA、MA、リードナーチャリング、価格交渉、与信、決裁者アプローチ。
書き方例:
・「ABMでターゲット100社を選定し、SQL創出率1.8→3.2%。Salesforceでパイプライン可視化、予測精度±5%内を四半期継続」
・「既存上位20社のアップセル戦略を再設計、平均単価+22%。競合置換5社を獲得(年商計4.1億円)」
数字を出しづらい業態でも、「訪問→商談→提案→受注」の各段階で比率を作れば比較可能です。

カスタマーサクセス/サポート

キーワード:オンボーディング、ヘルススコア、アダプション、ユースケース拡張、QBR、リニューアル、チャーン抑止、拡張MRR、一次解決率、応答SLA、VOC、ナレッジ、Self-Serve、コミュニティ運営、Zendesk、Intercom、Gorgias、Freshdesk。
例:
・「ハイタッチ顧客50社のQBRを標準化、拡張MRR+28%(半年)」「Zendeskマクロ整備で一次解決率72→89%(3か月)」
・「チャーン予兆モデル運用で解約率−3.4pt、ヘルススコア赤信号の平均復帰日数−6.2日」
件数の多さは質を保証しません。自己解決率、解決時間、CSAT/NPSも必ずセットで。

小売/店舗運営

キーワード:売場作り、VMD、在庫最適化、PI値、回転率、欠品率、予算管理、シフト設計、発注、レジ差異、顧客動線、店舗KPI、会員化、リピート、クレーム抑止、スタッフ育成、OJT、棚割り、RPA発注、POS、在庫分析、EC連携、BOPIS。
例:
・「トップ棚の棚割り再設計でPI値+15%。発注RPA導入で欠品率3.2→1.1%」
・「会員アプリ導入で再来店率+12pt(3か月)、店頭→EC連携で客単価+9%」
ローカル色の強い呼称は一般語へ置換し、略語には一言の解説を添えて拾われやすくします。

インサイドセールス/BizDev

キーワード:リードスコアリング、プレイブック、コールスクリプト、アポ率、ショートピッチ、MQL/SQL、SLA(SDR↔AE)、タッチ本数、ノーショー率、ABテスト、セールスイネーブルメント。
例:
・「MQL定義を再設計し、SQL移行率+9.8pt。ノーショー率22→12%(四半期)」
・「メール→通話→デモの3段導線を最適化、アポ率1.9→3.7%」

マーケティング・広報・デザイン

デジタルマーケ/グロース

キーワード:ファネル設計、獲得/育成/再活性、LTV、CAC、ROAS、アトリビューション、A/Bテスト、LPO、SEO、コンテンツ戦略、SNS運用、UGC、CRM、MA、スコアリング、ホットリード、GA4、GTM、Looker、BigQuery、広告運用(Google/Meta/X/TikTok)、DSP、ウェビナー、LP改善。
例:
・「GA4×LookerでCVR 1.4→2.6%(UU30万/月)。リターゲティング最適化でROAS 230→410%」
・「BtoBウェビナーのMQL創出単価−38%、商談化率+6.5pt(3か月)」
母数・期間・チャンネルをセットで書くと、再現性が評価されます。

ブランド/PR/コミュニケーション

キーワード:メッセージアーキテクチャ、トーン&ボイス、アーンド/オウンド/ペイド、メディアリレーションズ、編集方針、危機管理、ステークホルダー分析、発信カレンダー、指名検索、露出件数、到達率、ブランドリフト、アンバサダー、クチコミ醸成。
例:
・「発信カレンダー策定で指名検索+35%、主要媒体の露出件数+18本/四半期」
・「危機時の一次声明テンプレ整備で初動2時間→30分、ネガ比率−42%」
抽象語だけでなく「仕組み化」「標準化」を伴う記述が効きます。

コンテンツ/編集

キーワード:編集企画、目次設計、E-E-A-T、構造化データ、CMS運用、原稿依頼/校正、取材、写真選定、CTA設計、CVポイント、導線最適化、ナーチャリング、ホワイトペーパー。
例:
・「検索意図“商用・情報収集”を分割、記事群で内部リンク網を再構築し自然検索流入+62%(6か月)」
・「ホワイトペーパーのCTA位置を再配置しDL率1.8→3.3%」
“量産”でなく“設計”を語ると、専門性が伝わります。

UI/UXデザイン

キーワード:ユーザー調査、仮説検証、ジャーニーマップ、情報設計、ワイヤー、プロトタイプ、デザインシステム、アクセシビリティ、コンポーネント、Atomic Design、Figma、FigJam、Usability Testing、NPS、定性/定量、ヒューリスティック評価、UI Kit、デザインレビュー。
例:
・「チェックアウトの情報設計を再構築し完了率72→86%。Figmaでデザインシステム整備、改修リードタイム−38%」
・「WCAGに準拠したコントラスト/フォーカス管理で離脱率−14%」
“きれい”ではなく“行動がどう変わったか”を書くのがコツです。

プロダクト・エンジニアリング

プロダクトマネージャー/オーナー

キーワード:顧客課題定義、JTBD、MRD/PRD、要件定義、優先度付け(RICE/MoSCoW)、バックログ管理、スプリント、価値仮説、ディスカバリー/デリバリー、KPIツリー、北極星指標、ユーザーストーリー、エピック、A/Bテスト、デザインスプリント、ローンチ計画、Go-To-Market、ベータ運用、フィードバックループ、ステークホルダー調整、Roadmap、機能採用率(Feature Adoption)、アクティブ率(DAU/WAU/MAU)。
例:
・「新規プロダクトのPRDを策定し、RICEで優先度付け。α版→β版でアクティブ率17→29%(8週)、フィーチャー採用率+22pt」
・「北極星指標を“週次アクティブチーム数”に再定義、機能横断のKPIツリーを整備しTTM−35%。ロードマップ遵守率92%を四半期継続」
現場では“何を作ったか”に偏りがちですが、ATSでは「課題→仮説→検証→成果」の鎖があると検索と評価が安定します。反論として“定量化が難しい”という声もありますが、採用率、継続率、導入社数、NPSなど代替指標を置けば十分に比較可能です。

ソフトウェアエンジニア(サーバー/フロント)

キーワード:要件定義、設計(DDD/クリーンアーキテクチャ/SOLID)、API(REST/GraphQL/gRPC)、データ設計、キャッシュ戦略、非同期処理、認証/認可(OAuth2/OIDC)、セキュリティ(OWASP Top 10)、CI/CD、IaC(Terraform)、コンテナ(Docker/Kubernetes)、クラウド(AWS/GCP/Azure)、観測性(OpenTelemetry、Prometheus、Grafana)、ログ集約、パフォーマンスチューニング、p95レイテンシ、スループット、エラーレート、フロント(TypeScript、React/Next.js、Vue、Vite)、バックエンド(Go、Java、Spring、Python、Django/FastAPI、Ruby on Rails)、コードレビュー、テックデット解消。
例:
・「N+1解消とキャッシュ整備でp95レイテンシ420→160ms、スループット+2.1倍(EC2→ECS移行)」
・「Next.jsへ移行し初回描画LCP 4.8→2.2秒、検索流入CVR 1.9→3.1%(A/B 4週間)」
“言語名の羅列”ではATSの差別化が弱くなります。設計手法、品質指標、運用改善をセットで書くと、スクリーニングで拾われやすくなります。

QA/テスト自動化/DevOps/SRE

キーワード:テスト戦略、テストピラミッド、ユニット/結合/E2E、Cypress/Playwright/Jest、品質ゲート(SonarQube)、バグトリアージ、TTR/MTTR、変更失敗率、デプロイ頻度、CI/CD、Blue-Green/Canary、フィーチャーフラグ、SLO/SLI/SLA、エラーバジェット、インシデント対応、オンコール、ランブック、カオスエンジニアリング、インフラ即応。
例:
・「E2E自動化をCypressで整備、回帰テスト所要7時間→42分。リリース頻度週1→日次へ」
・「SLO 99.9%設定とアラートチューニングでMTTR 54→18分、変更失敗率−63%」
数字は“改善幅+期間+母数(件数/リリース回数)”の三点セットで書くと強力です。

データ・アナリティクス・AI

データアナリスト/BI

キーワード:要件定義、KPI設計、ダッシュボード(Looker/Tableau/Power BI)、SQL(CTE/ウィンドウ関数)、ETL/ELT、dbt、データマート、セグメンテーション、コホート分析、A/B検定、仮説検証、可視化設計、データ辞書、データリネージ、業務定着化。
例:
・「解約ドライバ分析で“初回体験の遅延”を特定、オンボーディング見直しでチャーン率−2.8pt(四半期)」
・「収益認識KPIを再設計、Lookerのダッシュボード定着率を28→74%(月間視聴者数/部門横断)」
一般に“ダッシュボード作成”だけの表現は弱いです。意思決定がどう変わったか(判断の早期化、会議の短縮、打ち手の具体化)まで書くと説得力が上がります。

データサイエンティスト/MLエンジニア

キーワード:課題定義、特徴量設計、モデル選定(ツリーモデル/線形/深層学習)、交差検証、ハイパーパラメータ探索、評価指標(AUC/PR-AUC/logloss)、Lift、解釈可能性(SHAP/LIME)、バイアス検証、オフライン/オンライン検証、オンラインAB、エッジ/バッチ/ストリーミング、MLOps(MLflow/SageMaker/Vertex AI)、モデル監視、ドリフト検知、推論レイテンシ、再学習パイプライン。
例:
・「レコメンドを協調フィルタ→二段階モデルへ刷新、CTR+31%、CVR+14%(8週)」
・「チャーン予測AUC 0.68→0.81、解約抑止施策でLTV+12%、対応コスト−17%」
反論として“モデルの中身は秘匿”でも、手法のクラス、評価指標、導入後の行動変化は記載可能です。

データエンジニア

キーワード:データ基盤、スキーマ設計、パーティショニング、レイクハウス(Delta/Iceberg/Hudi)、DWH(BigQuery/Snowflake/Redshift)、ストリーミング(Kafka/PubSub/Kinesis)、バッチ(Airflow)、メタデータ管理、DQルール、監視/アラート、権限/マスキング、コスト最適化、CDC、Idempotency、検収、SLA/スループット。
例:
・「CDC基盤をKafka+Debeziumで構築、データ鮮度T+1→T+0、パイプライン失敗率−78%」
・「クエリ最適化とパーティション整理でBigQueryコスト−42%(月間150TB→87TB)」
ATSはツール名と同じくらい“信頼性の指標(鮮度、欠損率、再処理時間)”を拾います。数字を主語にしましょう。

コーポレート・バックオフィス・SCM

人事/採用/HRBP

キーワード:採用計画、タレントプール、ダイレクトソーシング、スカウト返信率、面接官トレーニング、合否基準、選考リードタイム、採用単価、内定承諾率、オンボーディング、評価制度、等級定義、報酬テーブル、eNPS、離職率、ハイパフォーマー分析、HRIS(Workday/Greenhouse)、労務コンプライアンス。
例:
・「スカウト文面ABで返信率7.9→18.6%、1次設定までの平均日数−3.2日」
・「等級と評価基準を再定義、内定承諾率+12pt、入社3か月の早期離職率−3.1pt」
“数が多い”だけでなく、品質指標(適合度/カルチャーフィット)を可視化すると、職務経歴書の説得力が高まります。

経理/財務

キーワード:月次/四半期/年次決算、早期化、連結、IFRS/JGAAP、監査対応、内部統制(J-SOX)、支払/債権管理、請求自動化、消込、DSO、与信管理、原価計算、固定資産、税務申告、予算編成、予実差異分析、資金繰り、キャッシュフロー、資金調達、金融機関折衝、ERP(SAP/Oracle/奉行)、RPA。
例:
・「月次決算の早期化を実施、営業日8→3日に短縮、決算差異±0.3%以内を6四半期維持」
・「RPAで債権消込を自動化、DSO 52→38日、回収率+4.6pt」
数字は守秘の観点からレンジ化で十分です(例:年商100〜300億規模)。

法務/コンプライアンス/ガバナンス

キーワード:契約レビュー、条項交渉、テンプレ整備、事業適法性、表示/景表法、下請法、個人情報、海外法務、知財、規程整備、内部通報、研修、ガバナンス、リスクアセスメント、紛争対応、弁護士折衝、デューデリジェンス。
例:
・「SaaS利用規約の改定でサポート範囲と責任限定を明確化、問い合わせ工数−28%」
・「契約レビューのSLAを設定、平均3.9→1.6営業日、差戻し率−41%」
“慎重さ”という抽象表現ではATSに拾われません。条項名、SLA、再発防止策の具体を置きましょう。

SCM/購買/品質(製造・流通を含む)

キーワード:需要予測、在庫最適化、安全在庫、発注点、サプライヤー評価、調達交渉、価格改定、COGS、原価低減、納期遵守(OTD)、リードタイム、在庫回転、輸送計画、返品率、品質監査、FMEA、QC手法、SPC、歩留まり、不良率、PPM、CAPA、ECRS、5Why。
例:
・「多地点在庫の再配置でOTD 86→96%、在庫回転+1.4回/年、在庫評価損−35%」
・「FMEAを導入、重大欠陥PPM 420→110、顧客クレーム−52%」
反論として“景気や外因の影響が大きい”分野ですが、プロセス指標(予測誤差、調達リードタイム短縮、監査実施率)で自分の貢献を切り出せます。

コンサルティング・PMO・ビジネス企画

戦略/業務コンサル

キーワード:現状分析、As-Is/To-Be、課題特定、構想策定、ロードマップ、KGI/KPI、CxOアジェンダ、シナリオプランニング、PMI、シェア拡大、コスト最適化、収益改善、顧客体験、データドリブン化、実行伴走。
例:
・「営業変革プログラムを設計、商談化率+5.2pt、粗利率+2.3pt(12か月)」
・「PMIで販売/製造の統合KPIを設計、重複コスト−18%」
“提言した”で止めず、実行と成果に接続しましょう。

PMO/大規模プロジェクト

キーワード:WBS、リソース計画、進捗/課題/リスク管理、意思決定会議体、変更管理、品質保証、ステアリングコミッティ、ベンダーコントロール、スコープ管理、予算/コスト、基準化、テンプレ、ガバナンス。
例:
・「複数ベンダー体制を再設計、遅延プロジェクトの納期遵守率45→92%、予算超過−24%」
・「変更管理プロセス導入で仕様追加の承認リードタイム−60%」
ATSは“責任範囲×影響規模(人数/金額/期間)”の併記を好みます。

事業開発/経営企画

キーワード:市場調査、TAM/SAM/SOM、ペルソナ、収支モデル、KPI設計、価格戦略、Go-To-Market、パートナー開拓、アライアンス、投資対効果、モニタリング、撤退基準、再投資判断。
例:
・「価格モデルを従量制へ転換、ARPA+19%、解約率−2.1pt」
・「アライアンス締結で販路拡大、パイプライン+3.2億、実売−予測乖離±5%以内を2四半期維持」

教育・医療・公共サービス

教育/研修/インストラクショナルデザイン

キーワード:学習目標、カリキュラム設計、逆向き設計、評価ルーブリック、ラーニングアナリティクス、修了率、満足度、スキル定着、eラーニング、LMS、コンテンツ標準化。
例:
・「オンボーディングを逆向き設計へ刷新、30日定着テスト合格率62→88%」
・「LMS活用で受講完了率+27pt、講師工数−36%」

医療/ヘルスケア

キーワード:診療プロセス改善、待ち時間、予約最適化、稼働率、原価/点数、疾患別アウトカム、感染対策、チーム医療、クリニカルパス、医療IT(電子カルテ/オーダリング)、監査/算定。
例:
・「予約枠とスタッフ配置の最適化で平均待ち時間42→18分、患者満足度+21pt」
・「レセプト点検の自動化で返戻率−48%、収益改善+3.0%」

公共/非営利

キーワード:政策立案、事業評価、KPI、透明性、住民参加、コスト削減、入札/契約、監査、情報公開、セーフティネット、アセスメント、効果測定。
例:
・「窓口業務の予約導入で来庁者待ち時間−43%、クレーム件数−39%」
・「補助金事業のKPI再設計で成果達成率+18pt、監査指摘0件」

実装テンプレと書き換え例

職務要約テンプレ(30秒で要点把握)

書式:役割/領域/主要ツール・規模/中核KPIと成果
例:「SaaSのPMとして決裁者向けワークフローを企画〜リリース。Figma/GA4/BigQueryを活用し、導入社数+120社、機能採用率+22pt、TTM−35%を達成(6か月/5人チーム)」

実績箇条書きテンプレ

書式:動詞+名詞+数値+対象+期間
例:「自動テストをCypressで整備し回帰所要7時間→42分(E2E 120ケース/2か月)」
例:「在庫再配置でOTD 86→96%、在庫評価損−35%(年商100〜300億規模/四半期)」

NG→OKの書き換え

NG:「コミュニケーション力に自信」
OK:「週次ステークホルダー会を主導し仕様合意率を78→96%(8部門/2か月)」
NG:「GAが使える」
OK:「GA4+Lookerでファネル可視化、CVR 1.4→2.6%(UU30万/月)」

提出前チェックリスト

技術的チェック

・求人票“必須/歓迎”語が職務要約とスキルの見出しに含まれている
・正式名+略称+バージョン(例:Google Analytics 4/GA4)が併記されている
・数値に母数と期間がある(%、pt、日、件、社、円)
・社内固有語を一般語へ置換、守秘はレンジ化

表現のチェック

・各箇条書きの先頭が強い動詞(改善/最適化/削減/拡大/自動化など)
・名詞と動詞の距離が近い(修飾を挟みすぎない)
・1ブロック5〜7行で改行、可読性を確保
・誤表記(Salesforce/Sales Forceなど)を一致

構成のチェック

・職務要約→スキル→実績の順で“見出し→証明”になっている
・重複はまとめ、重要語は2回以上(要約+実績)登場
・最上位3成果が上に来ている(スクリーンで上から見られるため)

まとめ

ATSに刺さる職務経歴書は、特別な才能ではなく“検索される言葉の設計”と“数値での証明”の積み重ねです。まずはターゲット求人の必須語を抽出し、職務要約とスキルに正式名+略称で配置。次に実績へ落とし込み、「動詞+名詞+数値+対象+期間」で短く刻みます。今日、過去1年の成果から三つ選び、母数と期間を付けて書き換えてみてください。紙面の静けさの奥で、あなたの能力は確かに届きます。そして次の応募で、その手応えを受け取りましょう。

  • この記事を書いた人

あすな

WEB制作歴10年。 会社員でWEBクリエイターとして勤務。 デジタルガジェット、WEB技術、投資、ライフハックに興味があり現在複数のブログを運営中

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