仕事・勉強

ChatGPTで日報を自動生成するプロンプトレシピ

毎日の業務を振り返る日報は、成果を可視化し、上司やチームの判断を速くするための大切な記録だが、正直時間がかかる作業でもある。
本稿では、ChatGPTを使って日報を自動生成するための実践的なプロンプトレシピをまとめた。
入力は短いメモでよく、出力は部署別の定型フォーマットに整う。
さらに数値の抜け漏れを防ぐチェックや、機密情報を守る書き方まで網羅する。
忙しい夕方でもサクッと仕上がり、読み手にとっても要点がひと目で伝わる。
今日からすぐ試せるテンプレートと、改善を続けるコツを紹介する。

日報自動生成のゴール設計。

日報の質は、最初に決めるゴールでほぼ決まる。
曖昧な目的だと、出力は読みづらく、次の行動にもつながらない。
まず「誰が」「何の意思決定に使うのか」を一文で言い切る。
例えば「上長が翌朝の優先順位を決めるために、KPIの進捗とブロッカーを即時把握する」。
この一文が、プロンプトの羅針盤になる。

日報に求める成果を言語化する。

成果は三層に分けて定義する。
一つ目は事実の記録で、日付、関与者、数量など動かせない情報だ。
二つ目は解釈で、起きた事実が示す意味や仮説である。
三つ目は次の一手で、明日の具体的行動や依頼事項だ。
プロンプトには「事実→解釈→次の一手」の順で段落を作る指示を入れる。
この順序は読み手の認知負荷を下げ、判断を速める。

既存フォーマットの棚卸し。

現場にはすでにエクセルやスプレッドシートの様式があることが多い。
まず現行の見出しを列挙し、残す項目と手放す項目を決める。
「見出しは極力七つ以下」という経験則を採用し、冗長な重複を削る。
後述の出力フォーマットで、同じ見出し名をChatGPTに指定すると移行が滑らかになる。
無理に新様式に変えない工夫が、定着率をぐっと上げる。

ChatGPTに任せる範囲と人がやる範囲。

自動化の境界を先に宣言する。
ChatGPTは文章化と構成化、軽い要約、数字の整列に強い。
一方で社外秘の原データの照合や最終承認は人が担う。
プロンプトには「推測が混ざる場合は明示」「事実不明は保留タグを付与」と記す。
役割の切り分けが安全性とスピードの両立につながる。

ベースプロンプトの作り方。

ベースプロンプトは、すべてのレシピの土台になる共通指示だ。
短いが強力で、ここに曖昧さが残ると出力のブレが増える。
以下は汎用的な雛形である。

役割と目的を一行で伝える。

次の一文を冒頭に置く。
「あなたは業務日報を構造化して編集するアシスタントである。目的は読み手の意思決定を速くすることである。」
この一文で、冗長な美文や過度な感想を抑えられる。
役割を言い切るだけで、文章のトーンがすっと締まる。

口調・文体・禁止事項を明記する。

口調は「簡潔」「主語省略しない」「断定は根拠付き」。
禁止事項は「憶測の断定」「内輪語」「機微情報の具体名」である。
例として「機密名は一般名詞に置換する。顧客名は『大手小売A社』のように表記する。」と入れておく。
表記ルールは曖昧さの温床なので、最初にカチッと固める。

評価基準と優先順位を示す。

評価の順番をプロンプトに埋め込む。
「一に正確性、二に網羅性、三に簡潔性」と明記する。
さらに「時間が足りない場合は、KPI、ブロッカー、明日の計画の順に要約する」と書く。
この優先順位が、忙しい日でも品質の底を守るセーフティネットになる。

入力テンプレートと変数化。

入力が整えば、出力は驚くほど安定する。
ここでは、短いメモからでも日報に展開できる入力テンプレートを設計する。
現場の書き手の負担を最小にし、ChatGPT側で整形させる発想が鍵だ。

五つの最小セットを決める。

最小セットは「日付」「今日の目的」「実績と数値」「発生事象」「明日の計画」である。
これに「支援依頼」を加えると、読み手のアクションが明確になる。
プロンプトでは次のように変数受け口を用意する。
「日付:YYYY-MM-DD。目的:一文。実績メモ:箇条書き。数値:KPI名と数。事象メモ:自由記述。明日:三点。支援:任意。」
足りない項目がある場合の扱いも後述のルールで定める。

箇条書きメモからの整形指示。

多くの現場ではメモが断片的だ。
「時系列」「担当者」「成果物」のラベルを付けて箇条書きしておく。
プロンプトには「箇条書きを事実の段落に統合し、主語と動詞を補う」と書く。
「一文は三十〜七十字を目安」とすると読みにくさを防げる。
小さな整形ルールが読み心地をぐっと良くする。

欠落時の質問と仮置きルール。

抜けがあるほどChatGPTは迷う。
プロンプトに「不足があれば末尾に三問まで短問で挙げる」と入れる。
ただし日報の締め時間は限られるため、「回答が得られない場合は保留タグを付けて提出可能」と補足する。
保留タグの例は「要確認」「次回調査」「社外依存」である。
曖昧さを透明化し、後追いを楽にする設計だ。

出力フォーマットの設計。

出力は構造で決まる。
読み手が同じ場所に同じ種類の情報を見つけられるよう、見出し名を固定する。
Markdownを使う場合も、部署ルールに合わせて簡素に整える。

構造化見出しと段落のルール。

見出しの例は「本日の目的」「実績と数値」「重要トピック」「課題とリスク」「明日の計画」「支援依頼」「メタ情報」である。
プロンプトに「各見出しの下は三〜五文で要点を述べる」と記す。
最初の段落は事実、次は解釈、最後に次の一手という順を基本にする。
繰り返しでもこの枠に沿えば、読み手の走査が速くなる。
リズムは淡々と、しかし単調にならないよう軽い言い換えを混ぜる。

表とチェックリストの使い分け。

数値は表に、確認事項はチェックリストに落とすと見やすい。
プロンプトで「表はKPI名、今日、累計、目標、差分の列を持つ」と指定する。
チェックリストは「完了」「未着手」「保留」を三値で表す。
ChatGPTはテキスト表を組むのが得意なので、日報に馴染む。
ぱっと視線が止まる位置に重要数字が出るのが理想だ。

メタ情報と配布チャネル。

最終段にメタ情報を付けると、後で検索しやすい。
「作成時刻」「元メモの在処」「関連チケット番号」「公開範囲」を列記する。
配布チャネルはメール、チャット、グループウェアなど多様だが、見出し名は共通に保つ。
プロンプトで「行内リンクやメンションは角括弧で表記」と書くと転記が容易になる。
小さな運用配慮が全体の手間をすっと減らす。

部署別プロンプトレシピ集。

ここからは具体的なレシピを示す。
いずれも前述のベースプロンプトを先頭に置き、続けて部署特有の項目を追加する。
各レシピは入力テンプレートと出力仕様をセットで記す。

営業日報のレシピ。

入力テンプレートの例を示す。
「日付。目的。商談メモ。数値。課題。明日。支援。」
商談メモは「社名、相手役職、課題、提案、反応、次アクション」を一行ずつ書く。
数値は「新規架電数、接続数、商談数、受注数、金額、予実差」である。
出力仕様は次の通りである。
「実績と数値では、KPIを表で示す。重要トピックで、勝ち筋仮説と失注理由を一文ずつ書く。支援依頼では、提案書レビューなど具体的行為で表現する。」
プロンプトの一部例を挙げる。
「商談ごとに要点を三文で要約する。相手の引用は『』で括る。機密は一般名詞に置換する。」
具体データの例を入れて精度を上げる。
「本日の商談数三件、受注一件、受注金額百二十万円、平均単価四十万円、見込み確度A二件。」
読み手は数秒で状況を把握できる。

開発日報のレシピ。

入力は「チケット番号、作業内容、コミット範囲、レビュー状況、ブロッカー、障害有無、カバレッジ、明日」である。
数値は「PR数、レビュー完了数、テスト成功率、ビルド時間」などを採る。
出力仕様では「変更点」「影響範囲」「リスクと対策」を三点セットにする。
プロンプト例を挙げる。
「チケット番号を括弧で併記する。技術用語は平易な一文で補足する。ブロッカーは依存先と解消の仮説を並列表記する。」
障害があった場合は、事実と推測を分けて書く。
「時刻、検知元、影響ユーザー、暫定対応、恒久対策案」を固定の順序にする。
もくもくとした技術作業でも、意思決定者に伝わる形に整う。

カスタマーサポート日報のレシピ。

入力は「対応件数、チャネル別件数、CSAT、一次解決率、主要問い合わせ、エスカレーション、VOC」である。
出力では「顕在化した課題」「一次解決を阻む要因」「改善提案」を並べる。
プロンプトに「再現手順と暫定回避策を必ず添える」と書く。
数値は「日次と週移動平均の二本立て」で提示するとトレンドが見える。
顧客の声は感情語を薄め、客観性を保つ。
現場の温度感は残しつつ、判断に足る情報量を確保する。

バックオフィス日報のレシピ。

入力は「処理件数、例外処理、期限、法令対応、確認待ち、依頼発信、改善提案」である。
出力では「リスクとコンプライアンス」「期限管理」「ボトルネック」を強調する。
プロンプトに「法令名は条項まで書かず通称で記す。個人情報は属性のみ記す」と入れる。
定型業務でも例外が価値を生む。
例外の背景と再発防止の芽を短く書くルールが、改善速度をぐっと上げる。

品質を底上げするテクニック。

自動生成は便利だが、品質の底上げには小さな工夫が効く。
ここではファクトと数値の扱い、反論への備え、改善サイクルを扱う。
現場の負担を増やさず、出力の信頼性を高める工夫である。

ファクトチェックの指示文。

プロンプトに次の一文を加える。
「事実と推測を分離し、推測には理由を添える。曖昧な表現は避け、不明は保留タグを付ける。」
さらに「固有名詞を一般化し、識別できる情報は削る」と明記する。
公開範囲が広い日報ほど、このルールの効果は大きい。
読まれる前に炎上の芽を摘む意識が大切だ。

数値と根拠の扱い方。

数値は定義が命である。
プロンプトには「分子分母を括弧で併記。基準日は明記。端数は四捨五入」と記す。
例として「一次解決率八十二パーセント(分子二三四、分母二八五、基準日本日)」のように書く。
差分は「前日比」「週平均比」のどちらかに統一する。
視点の統一が、無駄な議論をすっと減らす。

トラブル時の反論例とリライト指示。

読み手からは時に厳しい反論が来る。
「主観が多い」「根拠が薄い」「行動が曖昧だ」などである。
プロンプトにリライト指示の定型文を準備する。
「次の観点で手短に書き直す。事実のみを抽出。根拠はデータ行に限定。次の一手は動詞で始める。」
反論を想定した設計が、後戻りを最小にする。
しゅっと短い文で反論を受け止め、再説明に繋げる。

改善サイクルの回し方。

日報は一度決めて終わりではない。
週に一度、出力を横並びで比較し、冗長な段落や使われない指標を削る。
プロンプト側には「今週の学び」の段落を追加し、現場の知見を貯める。
改善は小さく早くが原則である。
テンプレの変更履歴を短く残すと、チームの納得感が高まる。

運用と自動化のコツ。

最後に、現場で回る仕組みに落とすヒントを述べる。
テンプレ配布、セキュリティ、入力の省力化、既存ツールとの連携の順に触れる。
ここを整えると、定着と安心感が段違いになる。

テンプレ配布と教育。

テンプレは一枚の簡易マニュアルとセットで配る。
「入力の最小セット」「禁則」「提出締切」「問い合わせ先」を一画面で示す。
ショート動画や社内チャットの固定メッセージにすると浸透が早い。
ロールプレイ形式で良い例と悪い例を見せると腹落ちする。
音読しても違和感がない文章を目指すと良い。

セキュリティと機密情報の扱い。

社内方針に従い、共有先と保存期間を明示する。
プロンプトには「個人名を役割名に置換。機密数値はレンジで表記」と書く。
具体名が要る部分は、人のレビューを必須にする。
ログの保管場所と削除手順を決め、アクセス権限を最小にする。
小さな手順の積み重ねが、安心を支える土台になる。

ショートカットと音声入力。

入力のハードルを下げると継続しやすい。
音声で箇条書きを作り、ChatGPT側で整形させると速い。
定型句はスニペットツールに登録する。
「保留タグ」「反論時のリライト指示」などは定番化するとよい。
毎日の微差が積もり、全体の所要時間をぐっと圧縮する。

既存ツールとの連携のヒント。

グループウェアやチケット管理の番号を必ず併記する。
メールに転記する場合は、見出し名を共通化しておく。
チャット投稿は一つのメッセージに収め、要点は冒頭二行に置く。
運用の要は一貫性である。
道具に合わせるのでなく、道具を文章に合わせる発想が効く。

すぐ使えるマスタープロンプト。

ここで、各部署に共通するマスタープロンプトを提示する。
貼り付けて変数に値を入れるだけで使える。
句読点や表記のルールも含め、現場で迷わない形に整えた。

入力指示の雛形。

次の文章をChatGPTに送る。
「あなたは業務日報を構造化するアシスタントである。目的は読み手の意思決定を速くすることである。口調は簡潔で、主語を省略しない。憶測は断定せず、事実と推測を分ける。不明は保留タグを付ける。」
「以下の変数に値を入れる。日付。目的。実績メモ。数値。重要トピック。課題。明日の計画。支援依頼。」
「出力は見出し『本日の目的』『実績と数値』『重要トピック』『課題とリスク』『明日の計画』『支援依頼』『メタ情報』の順にする。」
「数値は表にし、分子分母と基準日を括弧で併記する。差分は前日比に統一する。」
「固有名詞は一般化し、個人名は役割名に置換する。」

例示データと期待出力。

プロンプトの精度を上げるため、例示を一度だけ添える。
「例示入力。日付。二〇二五年八月十日。目的。新機能の一次ユーザーテストの結果共有。実績メモ。十時にA社でヒアリング。午後は改修のPRを作成。レビュー待ち二件。数値。PR三件、レビュー完了一件、テスト成功率九十五パーセント。課題。ボタン配置の指摘。明日。ABテスト設計、FAQ更新、MTG設定。支援。デザインチームにアイコン案三点依頼。」
この例示は一度示すだけで、以降は省略する。
過度なテンプレ依存を避け、現場の自由度を残す配慮である。

部署別の詳細テンプレート例。

ここからは前半の設計をそのまま実務に落とし込める形で示す。
入力欄をそのままコピーして使えるよう簡潔に書く。
出力は見出しと段落の構造を固定し、読み手が迷わない体裁にする。
現場の負担を増やさず、日次で継続できる分量に抑えるのがコツである。

営業テンプレート(完全版)。

入力欄。
日付。目的。商談メモ(社名/役職/課題/提案/反応/次アクション)。数値(新規架電数/接続数/商談数/受注数/受注金額/予実差)。課題。明日。支援。
出力仕様。
本日の目的。実績と数値(表)。重要トピック。課題とリスク。明日の計画。支援依頼。メタ情報。
プロンプト例。
「商談ごとに三文で要約する。引用は『』で明示。見込み確度はA/B/Cで表し、根拠を一文で加える。」
表の列見本。
KPI名/今日/累計/目標/差分。
判断を急ぐ朝に、ぱっと俯瞰できる密度を狙う。

営業の期待出力の具体例。

本日の目的。
新規リードの初回接点を増やし、来週の商談枠を埋める。
実績と数値。
新規架電数五十、接続二十、商談四、受注一、受注金額百二十万円、予実差プラス二十万円。
重要トピック。
製造業向けの導入事例が刺さる仮説が強化された。
対面よりもオンライン提案の成約率が高く、提案書の簡素化が有効と判明した。
課題とリスク。
価格交渉が長引く傾向があり、承認リードタイムの短縮が必要である。
明日の計画。
導入事例の冒頭一枚化、価格オプションの再設計、来週の枠取り連絡を午前中に実施する。
支援依頼。
提案書の構成レビューを一件、法務の契約条項チェックを一本依頼する。
メタ情報。
作成時刻一九時五分。元メモは社内CRMの活動記録。公開範囲は営業部と関係部署である。

開発テンプレート(完全版)。

入力欄。
チケット番号。作業内容。コミット範囲。レビュー状況。ブロッカー。障害有無。テスト指標(PR数/レビュー完了数/成功率/ビルド時間)。明日。
出力仕様。
本日の目的。変更点。影響範囲。リスクと対策。実績と数値(表)。明日の計画。支援依頼。メタ情報。
プロンプト例。
「技術語は平易な一文で補足する。ブロッカーは依存先と解消仮説を並列表記する。障害は事実と推測を分離する。」
障害報告の並び順。
時刻/検知元/影響範囲/暫定対応/恒久対策案。
リズムよく追えるよう、一段落を三〜五文に収める。

開発の期待出力の具体例。

本日の目的。
新UIのボタン配置を整理し、クリック到達率の向上を検証する。
変更点。
コンポーネントButtonのpropsから冗長なvariantを削除し、アクセシビリティ属性を追加した。
影響範囲。
フロント全体の共通パーツに影響し、既存ページのスナップショットを更新した。
リスクと対策。
一部E2Eが不安定のため、リトライ回数を増やし並列度を下げた。
実績と数値。
PR三件、レビュー完了一件、テスト成功率九十五パーセント、平均ビルド時間十二分である。
明日の計画。
ABテストの設計、FAQ更新、UIガイドの追記を行う。
支援依頼。
デザインチームにアイコン案三点の確認を依頼する。
メタ情報。
作成時刻一八時四八分。元メモはリポジトリのPR概要。公開範囲は開発部全体である。

カスタマーサポートテンプレート(完全版)。

入力欄。
対応件数。チャネル別件数。CSAT。一次解決率。主要問い合わせ。エスカレーション。VOC。暫定回避策。明日。
出力仕様。
本日の目的。実績と数値(表)。顕在化した課題。一次解決を阻む要因。改善提案。明日の計画。支援依頼。メタ情報。
プロンプト例。
「VOCは感情語を薄め、再現手順と暫定回避策を併記する。数値は日次と週移動平均の二本立てで示す。」
読者は非技術者も含むため、専門語は括弧で注釈する。

CSの期待出力の具体例。

本日の目的。
新機能の初期不明点を整理し、自己解決率を高める。
実績と数値。
総対応一二三、メール六十、チャット五十、電話十三、CSAT四点三、一次解決率八十二パーセントである。
顕在化した課題。
導入初日の案内が散在し、案内到達前に問い合わせが発生している。
一次解決を阻む要因。
同義FAQが重複し検索性が低い。UI表記が旧称のままの箇所が残っている。
改善提案。
FAQの索引語を統一し、スタートガイドを一枚に統合する。
明日の計画。
トップ三件の問い合わせに対し、動画付きの短縮FAQを作成する。
支援依頼。
用語統一の監修をPMに依頼する。
メタ情報。
作成時刻一九時三三分。元メモはヘルプデスクのダッシュボード。公開範囲は全社である。

バックオフィステンプレート(完全版)。

入力欄。
処理件数。例外処理。期限。法令対応。確認待ち。依頼発信。改善提案。
出力仕様。
本日の目的。処理実績。例外の背景。期限管理。リスクとコンプライアンス。明日の計画。支援依頼。メタ情報。
プロンプト例。
「法令名は通称で記し、個人情報は属性のみ記載する。例外は原因と再発防止策を短く併記する。」
淡々と正確に、しかし読み手の判断材料は過不足なく盛り込む。

マーケティングテンプレート(オプション)。

入力欄。
キャンペーン名。配信面。インプレッション。クリック。CV。CPA。学び。明日。
出力仕様。
本日の目的。実績と数値(表)。学び。仮説。次アクション。支援依頼。メタ情報。
プロンプト例。
「指標の定義を括弧で併記する。仮説は検証方法と締切を一文で添える。」
表現が先走らないよう、数値から順に書かせる。

PMO/横断プロジェクトテンプレート。

入力欄。
進捗率。マイルストーン。依存関係。リスク。意思決定待ち。ステークホルダー更新。明日。
出力仕様。
目的。進捗概要。重要論点。ブロッカー。意思決定の要否。次アクション。メタ情報。
プロンプト例。
「論点は選択肢と判断基準を並列で示す。必要な決裁者と最短手順を明記する。」
もたつきを減らすため、次の一手を動詞で始める。

プロンプト運用の実例と改善パターン。

運用は現場の時間制約の中で最適化されるべきである。
ここでは時間別の使い分けと、修正依頼に強い定型を挙げる。
小さな工夫が積み重なると、じわっと生産性が上がる。

30秒ショート版。

状況。
締切五分前で要点だけ出したい。
指示文。
「KPI、ブロッカー、明日の計画の順で三段落。各段落二文。固有名詞は一般化。」
運用メモ。
数字は今日のみ。差分は書かない。表は省略する。
読み手は最低限の判断ができる。

2分ディテール版。

状況。
確度の高い日で、気づきも共有したい。
指示文。
「事実→解釈→次の一手の順で四段落。KPIは表。差分は前日比。学びは一文で。」
運用メモ。
CSや営業では引用を一つだけ含める。
認識合わせにちょうど良い濃度になる。

レビュー依頼用リライト。

状況。
上長コメントを受けて即修正したい。
指示文。
「主観を削り、事実と数値のみで再構成。次の一手は動詞で始め五〜七語。」
運用メモ。
反論を先取りし、根拠をデータ行に限定する。
すっきり読みやすくなる。

事故対応用テンプレ。

状況。
障害やクレームで即時共有が必要。
指示文。
「時刻/検知元/影響範囲/暫定対応/恒久対策案の順で箇条書き。推測には理由を一文で添える。」
運用メモ。
読み手の焦りを抑え、早い意思決定に繋げる。
余計な修飾は避ける。

よくある失敗と回避レシピ。

失敗はパターン化でき、回避策もパターンで効く。
あらかじめプロンプトに罠回避の一文を仕込んでおくと、ひやりを減らせる。
すこしの工夫で、全体の品質が底上げされる。

感想が多すぎる。

症状。
形容詞が増え、事実が薄まる。
回避。
「形容詞を削除し、名詞と動詞で言い切る」と明記する。
例。
「好評だった」ではなく「CSAT四点三、再購入意向六五パーセント」のように書く。
読み手の納得感が上がる。

数値の定義ブレ。

症状。
CVの分母が日によって違う。
回避。
「分子分母と基準日を括弧で併記。差分は前日比に統一」と固定する。
例。
一次解決率八十二パーセント(分子二三四、分母二八五、基準日本日)。
議論が早く進む。

機密の露出。

症状。
顧客名や個人名がそのまま出る。
回避。
「固有名詞を一般化し、個人名は役割名に置換」と書く。
例。
「大手小売A社」「営業担当」「運用責任者」のように表す。
公開範囲に応じて粒度を変える。

長文化の罠。

症状。
段落が長く、視線が迷う。
回避。
「各見出し三〜五文」の制約を入れる。
必要なら表やチェックリストに逃がす。
さらっと読めて、要点が残る。

自動化の拡張アイデア。

人の手を離れる部分は着実に増やせる。
ただし承認や機密の最終判断は人が握る。
小さく始めて、段階的に広げるのが安全である。

音声→メモ→日報。

運用。
出先でスマホの音声入力で箇条書きを作る。
帰社後にプロンプトで体裁化する。
工夫。
「時刻/担当/出来事」の三タグだけは声に出して付ける。
効果。
入力の摩擦が減り、継続率が上がる。

表の自動生成。

運用。
KPIを表にまとめる指示を固定化する。
工夫。
列名をテンプレに埋め込み、日付セルだけ毎日差し替える。
効果。
比較が容易になり、視覚で差分を捉えられる。
すっと理解が進む。

週報への自動集約。

運用。
日報の末尾に「今週の学び」を一行で毎日追記する。
金曜に自動で抜き出し、週報の骨子にする。
工夫。
タグ「#学び」で検索可能にしておく。
効果。
改善が点から線になり、チームの知見が貯まる。

多言語展開。

運用。
国内拠点は日本語、海外は英語で同じ構造を出す。
工夫。
「見出し名は固定、本文のみ翻訳」の方針を入れる。
効果。
意思決定の枠組みを保ったまま、読み手を広げられる。
言語の壁を低くできる。

すぐ使えるマスタープロンプト(再掲と拡張)。

以下を丸ごと貼って、角括弧内を差し替えるだけでよい。
現場のルールに合わせ、不要な行は削って使う。
運用に慣れたら、各部署の特有項目を一つずつ足す。

マスタープロンプト本文。

あなたは業務日報を構造化して編集するアシスタントである。目的は読み手の意思決定を速くすることである。口調は簡潔で、主語を省略しない。憶測は断定せず、事実と推測を分ける。不明は保留タグを付ける。固有名詞は一般名詞に置換し、個人名は役割名に置換する。
入力変数。日付[YYYY-MM-DD]。本日の目的[一文]。実績メモ[箇条書き]。数値[KPI名と数]。重要トピック[三点まで]。課題[二点まで]。明日の計画[三点]。支援依頼[任意]。
出力順。
本日の目的。実績と数値。重要トピック。課題とリスク。明日の計画。支援依頼。メタ情報。
数値のルール。
表を用い、分子分母と基準日を括弧で併記する。差分は前日比に統一する。端数は四捨五入する。
欠落時の扱い。
不足は末尾に三問まで短問で挙げる。回答が得られない場合は保留タグを付けて提出可とする。
長さのガイド。
各見出しは三〜五文。必要に応じてチェックリストを用いる。
メタ情報。
作成時刻、元メモの在処、関連チケット番号、公開範囲を列記する。

テスト用ダミー入力。

日付。二〇二五年八月十日。目的。新機能の一次テスト共有。実績メモ。十時に顧客ヒアリング。午後は改修PRを作成。レビュー待ち二件。数値。PR三件、レビュー完了一件、テスト成功率九十五パーセント。課題。ボタン配置の指摘。明日。ABテスト設計、FAQ更新、MTG設定。支援。デザインチームにアイコン案三点依頼。
この一回の例示で精度を底上げし、以降は生のメモで回す。
現場の自由度を残し、疲れない運用にする。

まとめ。

日報は成果の鏡であり、意思決定の燃料でもある。
ChatGPTに役割と制約を与え、入力の最小セットを固定し、出力の見出しを揃えるだけで、作成時間はぐっと短くなる。
さらに「事実→解釈→次の一手」の順で書かせ、数値の定義を明確化し、固有名詞を一般化すれば、品質は安定し、共有の輪が広がる。
まずはマスタープロンプトをチームで試し、三日連続で回してみてほしい。
小さな改善を一つずつ積み上げれば、日報は「やらされる作業」から「次に進む武器」へ変わる。
あなたの一歩が、チームの速度を確かに上げていく。

  • この記事を書いた人

あすな

WEB制作歴10年。 会社員でWEBクリエイターとして勤務。 デジタルガジェット、WEB技術、投資、ライフハックに興味があり現在複数のブログを運営中

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