具体レシピの分量と手順
豆腐とわかめの“だし不要”味噌汁(二人分)
水400ml、味噌大さじ1と1/2、絹ごし豆腐150g、乾燥わかめ小さじ1、うまみ調味料0.6g、長ねぎ小口切り適量を用意します。
鍋に水と豆腐を入れて中火で温めます。
沸き立つ直前で火を弱め、味噌を溶き入れます。
火を止める直前にうまみ調味料とわかめを入れて混ぜます。
器に盛り、ねぎを散らして完成です。
味噌の塩分に個体差があるため、味見後に塩ひとつまみで締めてもよいです。
無限もやしナムル(作り置き可)
もやし1袋250g、ごま油小さじ2、しょうゆ小さじ1/2、酢小さじ1、うまみ調味料0.5g、白いりごま小さじ1、にんにくすりおろし少々を用意します。
もやしは耐熱ボウルでふんわりラップをして電子レンジ600Wで2分加熱します。
水気をよく切り、残りの調味料をすべて和えます。
粗熱が取れたら冷蔵で3日保存可能です。
辛味が欲しい日は一味少々を加え、香りの立ち上がりを足します。
鶏もも“旨み唐揚げ”(下味冷凍OK)
鶏もも肉400g、塩3.2g、うまみ調味料1.2g、しょうがとにんにく各小さじ1/2、酒小さじ2、片栗粉適量、油を用意します。
鶏肉は一口大に切り、塩とうまみ調味料、香味、酒を揉み込んで10分置きます。
片栗粉を薄くまぶし、170℃の油で4分、余熱で2分休ませます。
仕上げに粉末をごくひとつまみ追いがけすると表面の香りと内側のコクが両立します。
下味の段階で冷凍し、前夜解凍すれば平日が楽になります。
きのこ香る和風パスタ(二人分)
スパゲッティ160g、しめじと舞茸合わせて200g、オリーブオイル大さじ1、にんにく1片、塩、しょうゆ小さじ2、うまみ調味料0.6g、バター10g、黒こしょうを用意します。
きのこは手でほぐし、フライパンでオイルとにんにくを温め香りを出します。
きのこを強火で炒め、塩少々を振ります。
ゆで汁お玉1杯にうまみ調味料を溶かし、フライパンへ。
ゆで上げた麺、しょうゆ、バターを絡めて黒こしょうで仕上げます。
きのこのグアニル酸と粉末が相乗し、短時間でも“煮込んだ風”の深みを得られます。
さば缶トマト煮(鍋ひとつ)
さば水煮缶1個190g、カットトマト缶1/2缶、玉ねぎ1/2個、オリーブオイル小さじ2、うまみ調味料0.5g、砂糖小さじ1/2、塩少々、にんにく少々を用意します。
玉ねぎを薄切りにし、油とにんにくでしんなり炒めます。
トマト缶と砂糖、うまみ調味料を加え5分煮ます。
さば缶を汁ごと入れ、崩しすぎず温めます。
最後に塩で調えます。
パンにもご飯にも合い、翌日はパスタソースに流用できます。
キャベツと豚こまのフライパン蒸し
豚こま肉200g、キャベツ大2枚、塩1.6g、うまみ調味料0.6g、酒大さじ1、ごま油小さじ1、しょうゆ小さじ1、黒こしょう少々。
フライパンにざく切りキャベツと豚、酒、塩、粉末を入れて蓋をし中火で4〜5分蒸します。
蓋を外してごま油としょうゆを鍋肌に回しかけ、水分を飛ばして完成です。
豚が少量でも満足感が出る設計です。
レンチン蒸し鶏と香味だれ
鶏むね1枚300g、塩2.4g、うまみ調味料0.6g、酒大さじ1、砂糖小さじ1/2。
香味だれは長ねぎみじん30g、しょうゆ大さじ1、酢大さじ1/2、ごま油小さじ1、砂糖小さじ1/2、粉末0.2g、水小さじ2。
鶏に下味を揉み込み、耐熱皿にのせてラップをふんわり。
電子レンジ600Wで3分加熱→裏返して2分→予熱で5分休ませます。
薄切りにして香味だれをかけます。
冷蔵で2日、お弁当にも便利です。
3分即席うどんつゆ(一人分)
水300ml、しょうゆ大さじ1、みりん小さじ2、塩ひとつまみ、うまみ調味料0.5g。
小鍋に水と調味料を入れて温め、火を止める直前に粉末を溶かします。
青ねぎと七味で香りを足します。
冷やす場合はみりんを半量にして酢小さじ1/2を加えると後味が引き締まります。
きのこ炊き込みご飯(米2合)
米2合、好みのきのこ200g、油揚げ1枚、しょうゆ大さじ1、酒大さじ1、塩1.5g、うまみ調味料1.2g、水は炊飯器の2合目盛まで。
きのこと油揚げを切り、調味料と粉末を全体に混ぜて普通炊きします。
炊き上がりにバター5gを落とすと香りが立ちます。
味が薄いと感じたら、塩ではなくしょうゆ数滴で香り側を補正します。
具だくさん味噌バタースープ
ベーコン40g、玉ねぎ1/2個、にんじん1/3本、じゃがいも小1、キャベツ1枚、水600ml、味噌大さじ1と1/2、うまみ調味料0.8g、バター10g、こしょう。
具材を小さめに切り、油を使わずベーコンと一緒に軽く炒めます。
水を注いで7分煮て火を弱め、味噌を溶き入れます。
火を止める直前に粉末、最後にバターとこしょうです。
パンと相性がよく、朝食にも活躍します。
一週間の献立サンプル(2人×7日)
使い回しの考え方と下準備
週初めに「蒸し鶏」「無限もやし」「きのこ炒めベース」を仕込むと平日が楽になります。
うまみ調味料は下味と仕上げの二段使いを基本にし、塩は控えめから調整します。
買い物は肉魚は3日分+冷凍、野菜は日持ちする根菜と葉物を半々にします。
月曜日
主菜は鶏もも旨み唐揚げ。
副菜は無限もやし。
汁は豆腐とわかめの味噌汁です。
唐揚げの追い粉末を控えめにして、塩で輪郭を整えます。
弁当分は朝に二度揚げせず、夜の残りをトースターで温め直すと軽く仕上がります。
火曜日
主菜はさば缶トマト煮。
副菜はキャベツと豚こまのフライパン蒸しを少量で。
主食はバゲットかご飯。
酸味が立つぶん塩分を抑えやすく、粉末は0.5gのままでも満足度が高いです。
水曜日
主菜はきのこ香る和風パスタ。
サイドに蒸し鶏スライスとトマトのサラダを添え、粉末をドレッシングにごく少量溶かします。
スープは味噌バターを薄めで。
麺の日は汁物を軽くしてバランスを取ります。
木曜日
主菜は焼き魚(塩さけやあじ)。
振り塩と一緒に粉末を1:3で混ぜて表面に薄く。
副菜は小松菜のナムル、汁は澄ましスープを少量にします。
レモンを添え、酸で輪郭を出して過剰感を抑えます。
金曜日
主菜は豚キムチ炒め。
塩分の強いキムチを使うので粉末は0.3g程度に抑えます。
副菜はきゅうりの浅漬け、汁は即席うどんつゆを少量で。
ごま油とにんにくの香りで香気の満足感を底上げします。
土曜日
主菜はきのこ炊き込みご飯。
副菜は厚揚げのこんがり焼きにしょうゆ少々と粉末ごく少量。
汁は豆腐と青さの味噌汁。
余った炊き込みは翌日の焼きおにぎりに転用します。
日曜日
主菜はハンバーグ(肉400gに粉末0.8gを下支え)。
ソースはケチャップと中濃ソース各大さじ1に粉末0.2gでコク出し。
副菜は温野菜、汁は澄ましスープ。
来客がある日は、粉末は下味だけに留め、仕上げは焼き汁のグレイビーを強調します。
買い物とコスト感の目安
鶏もも2枚、鶏むね1枚、豚こま300g、ひき肉400g、さば缶2個、乾物少々、野菜は玉ねぎ3、にんじん2、じゃがいも2、葉物3束、きのこ3パック、豆腐2丁、キャベツ1/2玉、トマト缶1。
うまみ調味料は1週間で3〜5g程度の消費で、コストは数十円規模に収まります。
だし素材を常時そろえるより在庫管理が簡単で、ムダが出にくいです。
タイムラインの例(平日18:30帰宅想定)
18:30帰宅、湯を沸かす一方で副菜を取り出し温度調整。
18:35主菜の加熱開始、仕上げ30〜60秒前に粉末。
18:45汁物に粉末を溶かし、薬味で香りを補います。
18:50配膳、食卓で塩や酢で最終微調整。
流れを固定化すると“味のブレ”が減ります。
だしに“戻したい日”の切り替え術
置き換え比率の目安
普段は粉末で支えるとしても、だしを楽しみたい日は「だし100%+粉末0〜50%」の可変を意識します。
具体的には、顆粒だし小さじ1を昆布とかつおの一番だし200mlに置き換え、粉末は0.2gだけ下支えに使います。
香りはだし、ボディは粉末という役割分担にすると整いやすいです。
二段うまみで“上書き”を防ぐ
だしを強く引いた日は、香味付きブレンドを避けてプレーン系のみを少量使います。
ラーメンやつけ汁のように香りが多層な料理は、粉末は仕上げの直前だけにして長時間加熱を避けます。
相乗効果を狙いつつ、主役の香りを損なわないさじ加減が鍵です。
ハレの日・来客日のチューニング
吸い物や椀物は一番だしの香りが命です。
粉末は“入れなくて不安”なら0.1g程度で影に回します。
逆に煮物や炊き合わせは粉末を0.3g程度使い、砂糖やみりんを少し控えると後味が軽くなります。
慣らし運転の方法
家族の誰かが“旨み調味料の味”に敏感な場合は、塩やだしを少し厚めにして粉末を半量から始めます。
作り置きの一部だけ粉末を使い、当日の仕上げはだしで調えるなど段階的に移行します。
一週間単位で様子を見ると、違和感が薄れ自然に併用できるようになります。
QOLを上げる細ワザ集
仕上げの“香りの窓”を作る
粉末は無臭です。
最後の10秒で七味、こしょう、柑橘皮、青ねぎ、海苔を“ひと匙”だけ足すと満足度が跳ね上がります。
香りの窓があると、塩分を抑えても“おいしい記憶”が残ります。
水分コントロールで薄まり防止
炒め物が水っぽいと粉末の効果がぼやけます。
塩を序盤に振って余分な水を出し、最後に強火で“ジュッ”と飛ばします。
とろみを少量つけるのも有効です。
朝食・弁当への応用
卵焼きは耳かき1杯で満足度が伸びます。
おにぎりは塩を控え、粉末を米1合に0.3g混ぜてから握ると冷めても味が持続します。
スープジャーは火を止める直前に粉末を入れるのを忘れないようにします。
片付け時の習慣化
コンロ脇に小瓶、食卓にミニスプーンを常備します。
“計量→味見→微調整”のミニループを毎回回すと、再現性が上がります。
湿気対策に乾燥剤を一緒に入れると固結しにくいです。
まとめ
だしを引かなくても、“骨格は塩と油脂、支えにうまみ調味料、香りは薬味”の設計で平日のごはんは十分においしくなります。
ほんの耳かき一杯が食卓の満足度を押し上げ、減塩や家計の見直しにも素直に効きます。
まずは今夜の汁物で、火を止める直前に0.5gを溶かすところから試してみてください。
手応えがあれば、下味と仕上げの“二段使い”に広げ、好きな香りを最後にひと差し。
台所に立つ負担が少し軽くなり、食卓の会話が自然と増えるはずです。
今日の一振りが、明日の“我が家の定番”になりますように。