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【転職】職務経歴書“成果が伝わる”書き方:STAR法の鉄板【ライフハック】

採用担当者に伝えたいのは「仕事内容」ではなく「成果物と再現性」です。ところが、職務経歴書はつい時系列の作業羅列になりがち。そんな悩みを、STAR法(Situation/Task/Action/Result)で“成果が伝わる”文章に整えるコツをまとめました。カチッと整理され、5秒で強みが伝わる一枚に変わります。本文では、骨子の作り方から職種別の具体例、数字が出しにくいケースの代替指標、応募先ごとの微調整、仕上げのチェックリストまでを一気通貫で解説。テンプレを写すだけでなく、読み手(採用側)の評価軸に合わせて「同じ経験でも見え方が上がる」書き替え方を、面談の現場で見たポイントも交えてお届けします。今日の修正で、面接打診の確率は着実に上がります。

STAR法で“成果が伝わる”職務経歴書の基本

STAR法とは何か(最短復習)

STAR法はエピソードを「状況(S)→課題(T)→行動(A)→結果(R)」で通して語る枠組みです。職務経歴書では、各プロジェクトや業務をこの順で7〜10行に収めるのが実務的です。Sで前提条件を明示し、Tで役割と達成基準を短く定義、Aで自分固有の打ち手を具体化し、Rで数量化された変化を提示します。順序を崩すと因果が曖昧になりやすいため、まずは定番の並びを守るのが近道です。

採用側の読み方(評価の視点)

人事や配属先は「何を任せられるか」「どの環境で成果を再現できるか」「他者とどこが違うか」を素早く見ます。現場同席で感じるのは、A(行動)が抽象的だと質問が深掘りで終わり、評価者が確信に至れないことです。逆に、Aでツール、意思決定の基準、関係者の巻き込み方まで描けていると、R(結果)の信頼性が跳ね上がります。STARは“盛り上げ”ではなく“検証可能性の担保”だと捉えると、言葉の選び方が変わります。

数字・事実の置き方(前提ルール)

結果は「率」「量」「速度」「質」のいずれかで数量化し、Sに置いた土台情報と整合させます。売上改善を語るなら、期間・母数・客層・価格帯をSで置き、Rでは絶対値と相対値の両方を示すと誤読を防げます。社外秘の数字は指数化(対前年比×倍)やレンジ表記で代替可能。目標未達の案件でも、Tに「当初目標」と「制約」を明示し、Rに「改善幅」や「学びの汎用化」を置けば価値が伝わります。「数字が出せない仕事」はあっても「定義できる変化がない仕事」は滅多にありません。

5分で骨子を作る:STARメモ→職務要約

15分ブレストメモ(S/T/A/R)

まず案件ごとにメモを4ブロックで荒く埋めます。Sは「組織/市場/顧客/期間/制約」を単語で、Tは「担当範囲/成功条件」、Aは「自分が決めたコツ・仕組み・交渉・分析」、Rは「数値・前後比較・副次効果」を列挙。文にしないのがコツです。箇条書きは粒度を揃えて1行10〜15字程度にすると後工程が速いです。案件は主力3〜5本を選び、他はサブ実績に回すと密度が上がります。

3行職務要約テンプレ

職務経歴書の冒頭は「要約3行」で掴みを作ります。
一行目:専門領域×年数×得意分野(名詞で)
二行目:代表成果の型×規模感(対前年/期間/範囲)
三行目:武器(再現性の源泉:スキル/プロセス/巻き込み)
例)BtoB新規営業5年。中堅〜大手向けに「初回接点から稟議突破」の再現性を構築。前職では新規売上を四半期で対前年1.6倍。CRMと案件レビューの型化で個人依存をチーム成果に転換。

NG例→改善例

NG:「新規営業として実績を上げました。お客様の課題に寄り添い、ニーズに応えました。」——抽象語と主観が多く、比較軸が不明です。
改善:「S:中堅製造業へ高単価SaaSを提案、導入判断は経営層、平均リードタイム4カ月。T:新規案件の稟議通過率の改善。A:失注理由を類型化し、初回ヒアリングで『投資対効果/運用人員/既存システム』を定量取得。稟議資料を共通化。R:通過率を2四半期で34%→51%、平均単価+12%。紹介経由リードも倍増。」——STARが一瞥で通ります。

職種別サンプル(営業・マーケ・エンジニア・CS)

営業のSTARサンプル

S:新設の首都圏エリアで新規開拓比率が高く、ブランド力が弱い。
T:四半期で新規売上◯◯円、稟議通過率の改善。
A:ターゲットを「意思決定の速い部門×痛みの大きい業務」に絞り、課題仮説を3パターン用意。初回面談は「現場の時間損失→金額換算」の型で合意。週次で案件レビュー、KPIを「商談数」から「高確度面談数」に変更。
R:新規売上は計画比+28%、稟議通過率は四半期で1.5倍。値引き率も平均3ポイント低下。

マーケティングのSTARサンプル

S:指名検索が弱く、広告依存で獲得単価が悪化。
T:オーガニック経由の商談比率を上げ、全体CPLを圧縮。
A:ファネルごとにボトルネックを計測。ブログを「案件起票逆算」のテーマに再編し、CTAを業界別ホワイトペーパーへ統一。MAでスコアリングを設計、営業への引き渡し条件を数式化。
R:オーガニック起票を6カ月で1.9倍、全体CPLを−23%。SQL化率も12ポイント改善。

エンジニアのSTARサンプル

S:レガシーな認証基盤で障害多発、デプロイ頻度が低い。
T:障害削減と開発スピードの両立。
A:認証をマイクロサービス化し、テスト自動化を段階導入。エラーバジェットでリリース判断を数値化。
R:致命的障害を四半期で70%削減、デプロイ頻度は週1から日次へ。新人でも2週で本番反映できるまで育成コストを圧縮。

カスタマーサクセスのSTARサンプル

S:大型アカウントの解約が増加、利用率のばらつきが大きい。
T:解約率の反転とアップセルの創出。
A:ヘルススコアを見直し、シート活用度・活躍ユーザー数・機能浸透を主指標に再定義。四半期のビジネスレビューを共通フォーマット化。
R:解約率を半年で半減、アップセルは月次で安定創出。支援にかかる人時も−15%。

1案件=7行で書く本文フォーマット

7行フォーマット(そのまま使える)

1行目:S(組織/市場/顧客/期間/制約)
2行目:T(目的/担当範囲/評価指標)
3行目:A1(着手前の仮説と優先順位)
4〜5行目:A2(実行:ツール/手順/巻き込み/意思決定基準)
6行目:R1(主要指標の変化:絶対値×相対値)
7行目:R2(副次効果/学習の汎用化)
合計7行。1案件あたり400〜600字に収めると一覧性が保たれ、面接の深掘りにも強くなります。

1行ごとの書き方(微差が効くポイント)

Sは“難しさの背景”を一言入れると挑戦度が伝わります。TはKGI/KPI/期間/裁量を束ね、Aは意思決定の根拠(データ/ユーザー洞察/制約)を必ず添えます。RはBefore/Afterと比較対象(自分、前任、競合、計画)を明確に。副次効果(仕組み化、ナレッジ、波及)も入れて再現性を示しましょう。秘匿時は指数化・レンジ・比率・順位変化で代替します。

ありがちな失敗の修正

失敗1:Aが作業手順の羅列。→「自分で決めたこと」「変えたルール」に絞る。
失敗2:Rが主観の形容。→「速度・量・質・コスト」のいずれかで数値化。
失敗3:Sが抜ける。→同じRでも難易度が伝わらず評価が伸びません。
失敗4:長文化。→7行型に戻し、名詞化で圧縮。「〜を行いました」は削る。
失敗5:他者貢献が見えない。→巻き込みや仕組み化をR2に置き、個人→チームの波及を書きます。STARは脚色ではなく事実の骨組みです。

数字が出しにくい職種の代替指標

コーポレート・バックオフィス

「法務・総務・人事・経理」などは、定量成果を“定義し直す”発想が有効です。法務なら審査リードタイム、契約ひな形の整備点数、係争の潜在損失回避額。総務ならベンダー集約でのコスト削減率、申請ワークフローの承認時間、設備稼働率。人事なら採用リードタイム、オファー承諾率、オンボーディング完了率、離職率の改善幅。経理なら月次決算の早期化日数、エラー率、監査指摘数の推移。いずれもBefore/Afterと期間、母数を置けばRになります。

クリエイティブ職

デザインや編集は“品質と影響”を言語化します。たとえば、ブランドガイドラインの制定と遵守率、制作の標準化による工数削減、A/Bテストでのクリック率向上、読了率の改善、視認性スコア、ユーザーテストでの課題指摘件数の減少。代理店折衝の単価是正、テンプレ化での再利用点数なども立派なRです。審美性は主観に寄りがちですが、「誰にどんな行動変化を起こしたか」を指標に置くと客観化できます。

研究・企画職

研究開発や新規事業は長期成果になりがちです。そこで、マイルストーンをKPI階層で分解します。特許出願件数、技術検証(PoC)の成功条件達成率、採択率、試作品の歩留まり、原価試算でのコストレンジ、仮説検証のサイクル時間。市場調査なら仮説の収束回数、顧客インタビューの実施数とインサイトの再現率、意思決定資料の採用率など。長期Rが未成熟でも、途中の学習速度と意思決定の質を示せば評価されます。

応募先別のチューニング戦略

JD(募集要項)から逆算する

募集要項(Job Description)を3色ペンで分解します。必須要件=赤、歓迎要件=青、ミッション/評価指標=緑。赤は「満たす証拠」を、青は「伸びしろと学習の速さ」を、緑は「STARのTとRで直列接続」を意識。要件の動詞(構築する、改善する、運用する)をそのままAに写経するとATSにも通りやすくなります。

ストーリー順序の入れ替え

応募先がスピード重視なら、各案件を「T→A→R→S」の順に短尺で並べると“決めの速さ”が出ます。堅実さ重視なら「S→T→A→R」で背景の複雑さと手順の再現性を厚めに。1枚の中で順序を混在させるのは避け、全体のトーンを揃えた方が評価者の負荷が下がります。

キーワード最適化(ATS対策)

ATSは名詞を拾います。職務要約と各案件のS/Tに、応募先のキーワードを素直に配置。略称と正式名は両方を初出で併記(例:MA(Marketing Automation))。ツール名はバージョンや権限(管理者/運用者)まで添えると検索にも対人にも効きます。数字や単位は半角で統一、日付はYYYY/MM表記に寄せると機械読み取りが安定します。

面接に効く“再現性の示し方”

意思決定ルールの言語化

Aに「意思決定の基準式」を置くと、面接での深掘りに耐えます。例:「着手優先度=期待インパクト×達成確度×短期可動性」。どのデータで確度を測ったのか、どの制約で式の重みを変えたのかまで言えると強いです。意思決定は属人的に見えがちですが、式やチェックリストに落とすことで他組織でも再現できます。

仕組み化・ナレッジ化の記述

「やり切った」で終わらせず、再現装置に落としたかを書きます。テンプレ、ダッシュボード、定例運用、教育コンテンツ、ガイドライン、レビュー会の仕組みなど。R2に「他者が同じ成果を出せる仕掛け」を置くと、個人の成功がチームの資産に変わったことが伝わります。

チーム貢献の書き込み

個人のRに加え、隣接部署への波及も記述します。営業ならマーケ連携でのSQL基準統一、エンジニアならCSへの障害連絡フローの短縮、バックオフィスなら事業部の自己解決率の向上。自分の成果が組織学習にどう寄与したかを書ける人は評価が安定します。

仕上げチェックリストと最終研磨

読み手テスト(5秒・30秒・3分)

5秒で「得意領域と規模感」が目に入るか、30秒で「強みの型」が分かるか、3分で「再現性の源泉」が拾えるかを、自分以外の人に試してもらいます。要約3行、各案件7行の先頭2語、数値は太字化せずとも視認できる配置に。段落は“結果で終わる”のが原則です。

表現のエラーチェック

冗長語(〜を行いました、〜という形で)は削除。主語と述語の距離を詰め、並列表現は3つまで。社外秘は指数化、固有名詞は一般化、主観形容詞は指標に置換。和文中の英数は半角、%表記は統一、日付はYYYY/MMで揃えます。

レイアウトと分量

1ページはA4換算で2枚以内が目安。要約3行+主力3案件(各7行)+サブ実績を3〜5行で2本。職歴は直近から。スキル欄は「頻度×レベル×直近使用時期」を併記。PDF化前に余白と行間を確認し、図表はなくても伝わる文章設計にしておくと応募先のフォーマット差にも耐えます。

言い換え辞典(抽象語→具体語)

仕上げ段階で一気に読みやすくなるのが「抽象語→具体語」への置換です。
・貢献した→コスト▲12%/社内依頼の平均応答を2.3営業日短縮
・リード獲得→◯◯業界の指名検索で月△△件/獲得単価¥□□□
・品質向上→不良率0.8%→0.3%/一次回答の一次解決率+15pt
・関係者を巻き込んだ→営業4名/開発2名/法務1名で週次レビュー運用を新設
・改善した→リリース前レビュー数を2回→1回(バグ潜在数は変化なし)
最終チェックで、抽象語が1段落に2つ以上並んでいたら、いずれかを“数・期間・母数・比較対象”のいずれかで具体化するのが目安です。

秘匿情報の守り方(匿名化テンプレ)

守秘義務を守りつつ説得力を落とさないためのテンプレを用意しておきます。
・固有名詞:業界×規模×属性に一般化(例:大手通信A社→通信大手/従業員1万人規模)
・金額:レンジ化(例:年商10億台→年商8〜12億円規模)
・契約件数:指数化(例:前年比1.6倍/四半期で+45%)
・期間:四半期/Q、半期/H、年度/FYで表現
・希少成果:検証可能な第三者の枠で示す(例:外部アワード最終選考/社内表彰◯◯部門1位)
匿名化はSで前提を置き、Rで比較軸を出すことで“再現性の証拠”として読み手に届きます。

誤解されない数値表記(レンジ・指数・比率)

数字の置き方ひとつで印象は変わります。
・絶対値+相対値:「新規売上1,200万円(対前年+62%)」
・前後比較+期間:「平均対応24h→9h(3カ月)」
・比率+母数:「解約率2.8%(対象1,432社)」
・ランキング+サンプル:「満足度1位/5社比較(N=128)」
誤読を防ぐコツは「単位」と「母数」を必ずセットにすること。百分率とptの混在も避け、“%は比率、ptは差”で統一します。

レイアウト最終調整(Word/Docs/PDF)

フォントは可読性を最優先にし、本文は11pt/行間1.2〜1.4倍、見出しは14pt相当で段落前後の余白を均等に。箇条書きは・で固定し、インデントは1段。罫線や色装飾は極力使わず、太字はR(結果)行のキーワードのみに限定。A4換算で2枚以内に収め、セクションの順序は「要約→主力3案件→サブ実績→スキル→資格→学歴」。PDF化時は埋め込みフォントを有効にし、文字化けを簡易チェック(別環境で開いて確認)します。

ケース別:未達案件を価値に変えるSTAR

未達は隠すより、意思決定の質を示す材料に。
S:期初に為替高騰/サプライ逼迫、価格転嫁に市場の抵抗。
T:粗利率維持(−1pt以内)と主要顧客の解約抑止。
A:価格改定の閾値を顧客ごとに算出し、代替プラン(納期/仕様)を3本立て。カスタマー連絡を3週前倒し。
R:売上計画は85%達成に留まるも、粗利率は−0.6pt内に収め、解約は0件。価格改定の標準手順を作成し、翌期の改定では商談時間を▲35%。
“達成/未達”の二元論ではなく、「制約条件下で守った指標」と「学習の資産化」を書きます。

職種転換のブリッジ(異業種応募の書き換え)

新領域へ挑む場合は、S/Tを“転用可能性”に寄せます。
・営業→CS:Sで「導入後の定着課題」に触れ、Tで「継続率/活用率」、Aで「オンボーディング設計」、Rで「解約率/拡張率」。
・事務→PM:Sで「多部署連携/期日管理」、Tで「スケジュール達成率」、Aで「WBS/リスク管理」、Rで「納期遵守/手戻り率」。
・広告運用→プロダクトマーケ:Sで「ユーザーセグメント/ペイン」、Tで「認知→起票の橋渡し」、Aで「ポジショニング/メッセージ検証」、Rで「指名検索/起票率」。
“名詞の一致”より“指標の一致”で橋をかけるのがコツです。

ブランク・育休・病気療養の扱い

空白期間は、Sで背景と制約、Aで継続行動、Rで再現性を示します。
例)S:2023/04〜2024/03に育休。T:復職後3カ月で主要KPIを平常化。A:週5hで最新ツールのオンライン学習/資格取得/情報収集。R:復職月に業務復帰、2カ月後に担当KPIを100%達成、業務改善提案が採択。
“何をしていなかったか”ではなく“再現性の準備をしていた”と伝える設計です。

副業・複業の書き方

本業との関係性を明記し、競業避止の配慮を記述。Sで稼働時間/守秘範囲、Tで成果指標、Aでスコープ(要件定義〜運用など)を区切り、Rで本業への還元(知見/仕組み)を一文添えます。副業は“横展開可能な実験場”として評価されます。

マネジメント経験のSTAR

人数だけでなく「単価×人時×質」を管理した事実を入れます。
S:8名(正社員5/業務委託3)、月延べ1,200h。
T:品質KPI(欠陥率0.5%以内)と工数KPI(見積比±10%)。
A:レビュー基準を明文化、バーンダウンと人時コスト見える化。1on1テンプレでリスク早期検知。
R:遅延案件を四半期で3→0、欠陥率0.3%、人時単価▲8%。後任の引き継ぎ資料でオンボーディング1.5週短縮。
“人を何人動かしたか”より“仕組みで何を安定させたか”を軸に。

英語レジュメへの転写

STARは英語でも有効です。
・SはContext、TはObjective、AはWhat I did/How、RはImpact。
・各行を動詞原形で開始(Drove/Reduced/Launched)。
・数値は先頭に寄せる(In 6 months, reduced churn from 5.6% to 2.9%)。
・英国/米国表記の差(date, decimal)に注意。
翻訳ではなく“英語での説明責任”と捉え、Impactを先に出す“R先頭→ST→A→R補足”も有効です。

ミニテンプレ集(コピペ可)

・早期化テンプレ:
S:承認階層が多く決裁に時間。T:起票から決裁までの短縮。A:稟議資料を共通化し、◯◯指標を先出し。R:平均◯◯日→◯◯日。
・品質テンプレ:
S:◯◯工程で不良が散発。T:欠陥率◯%以内。A:チェックリスト化+二重レビュー。R:◯%→◯%、再発ゼロ。
・コストテンプレ:
S:仕入れ先が分散し単価が高止まり。T:総コスト▲◯%。A:ベンダー集約と価格階段の定義。R:月次で▲◯%、年◯◯万円圧縮。
・成長テンプレ:
S:新カテゴリでブランド認知が薄い。T:指名検索を倍増。A:UGC施策+PR連動。R:指名検索+◯%、起票率+◯pt。

提出前の最終テスト(セルフレビュー)

・5秒:要約3行で「誰×何が得意」が見えるか
・30秒:各案件のRが視認できるか(段落の末尾)
・3分:Aの意思決定基準が拾えるか(データ/制約/優先度)
・誤読防止:単位・母数・期間が全て揃っているか
・匿名化:機密が指標化されているか
・冗長削除:「〜を行いました」「〜という形で」を検索して削る
・ファイル名:YYYYMM_氏名_職務経歴書.pdf(半角英数)

ATS通過の実務メモ

・PDFはテキスト埋め込み、画像化は避ける
・見出し語は募集要項の名詞で合わせる(略称+正式名)
・表組みは最小限、2段組みは避ける
・リンクは短縮せずフルテキスト(PDFだとクリックしづらい想定も)
・セクション順をATS想定に(Summary/Experience/Skills/Certifications/Education)

LinkedIn/職務経歴書の相互運用

LinkedInの「About」は要約3行を拡張したものを、Experienceは7行型の短縮版を複数掲載。英語圏応募の際は、LinkedInのRecommendations(推薦)でRの裏取りを作ると書類審査に効きます。GitHub/ポートフォリオ/ノート記事など外部資産は“Rに直結する証拠”のみ厳選して貼るのがコツです。

よくあるQ&A(仕上げ時に迷いやすい点)

Q:同時期に似た案件が複数ある。
A:1件は詳細(7行)、他は「型+指標」の横展開として3行で束ねる。
Q:チーム成果と個人の寄与が混ざる。
A:Aで「自分が決めた/変えた」事項に限定し、Rで“チーム成果のうち自分が関与した範囲”を示す。
Q:数字が小さく見える。
A:母数や難易度(S)を置く。あるいは密度(周期/頻度/安定度)で勝負する。
Q:スキル欄は何を書けば?
A:「頻度×レベル×直近使用時期」「権限(管理/運用)」を添える。実務での“使い方”を短く。

まとめ

STAR法は「脚色の型」ではなく、「検証可能な事実を短時間で届ける型」です。要約3行で読者の脳内に“あなたの強みの地図”を描き、各案件は7行で因果の橋を一本ずつ架ける。数字が出しづらい仕事でも、指標の再定義と前後比較で成果は伝わります。今日やることは3つだけ。主力3案件を選ぶ、S/T/A/Rをメモで埋める、Rの末尾で段落を締める。あとは表現の微修正で輪郭が立ちます。あなたの経験は、もう十分に読むに値します。あとは“伝わる順番”に並べ替えるだけです。さあ、まずは要約3行から書き出してみませんか。

  • この記事を書いた人

あすな

WEB制作歴10年。 会社員でWEBクリエイターとして勤務。 デジタルガジェット、WEB技術、投資、ライフハックに興味があり現在複数のブログを運営中

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